網膜静脈閉塞症は、網膜の静脈に血栓ができることで、出血や浮腫を起こす病気です。特に50歳代から60歳代に多く、動脈硬化、高血圧と関係しているといわれています。症状が落ち着いた後、硝子体出血、血管新生緑内障、網膜剥離などの合併症を生じる場合があり、時期をずらしてもう片方の眼に症状が出ることもあります。発症後は原因となった病気の治療や血圧の管理などを心がけ、眼科の検査をかかさず受けるようにすることが大切です。
網膜静脈閉塞が生じてきた急性期には止血薬、網膜循環改善薬、抗凝固薬などの内服治療を行い、新生血管の発生など合併症を予防、網膜の浮腫を軽減するレーザー治療、注射による薬物治療、硝子体手術などを行います。